2024年度 土木数学1 (4107教室) 水曜日2限(10:50−12:30)
概要 土木数学1では、微分・積分と微分方程式の基本的な事項について学ぶ。土木分野で扱う多くの現象(例えば、構造物の振動、地震波の伝播など)は、場所や時間を変数とする関数とその微分形から成る微分方程式に支配されている。これらの微分方程式の導出や解の求め方を学ぶことにより、現象の理解や今後どのように変化していくかを予測できるようになる。また、微分や積分や微分方程式の解を理論的に求めるだけではなく、これらをエクセルを用いて近似的に求めることも行う。これにより、理論の理解を深めるとともに、実務でも非常に多用されているエクセルのスキルを身に付けることも期待される。
目的 土木構造物の計画,設計,建設,運用,維持管理などのさまざまな場面で,理論的な根拠が必要になる。その際に,必要な素養が数学となる。本講義では,土木の専門分野でも用いられている微分方程式を取り上げ,解法の習得と得られた解の意味を考察できるようになることを目的とする。
目標 1.基本的な関数の微分・積分ができる
2.基本的な常微分方程式の解を求めることができる
3.基本的な関数のフーリエ級数展開ができる
4.波動方程式の解を求めることができる
No. 月日 項目 内容
1 10/02 微分の基礎 ・導関数の定義(傾き)
・導関数の公式(四則演算)
・工学上重要な関数の導関数
・合成関数,逆関数の導関数
2 10/09 微分の利用
・関数の増減(極大・極小)
・テイラー展開(エクセル)
・Newton-Rapson法(エクセル)
3 10/16 積分の基礎 ・積分の意義
・区分求積法と定積分(エクセル)
・置換積分,部分積分
・偶関数,奇関数の積分
・工学上重要な関数の(不)定積分
4 10/23 積分の利用 ・数値積分について
・シンプソン法(エクセル)
・モンテカルロ法による円周率の計算(エクセル)
5 10/30 常微分方程式1 ・常微分方程式の意義
・空気の抵抗がない場合の放物問題の定式化(モデル化)と解法
・変数分離法
6 11/13 常微分方程式2 ・空気の抵抗がある場合の放物問題の定式化と解法(エクセル,解の表現)
7 11/20 常微分方程式3 ・1階の線形微分方程式
・階の線形微分方程式
8 11/27 常微分方程式4 ・微分方程式の差分解法(エクセル)
9 12/04 フーリエ級数1
・フーリエ級数の意義
・フーリエ級数の公式
・三角関数の直交性
10 12/11 フーリエ級数2 ・偶関数,奇関数のフーリエ級数展開
・矩形波のフーリエ級数展開
11 12/18 偏微分方程式1 ・偏微分方程式の意義
12 1/08 偏微分方程式2 ・弦の振動問題の定式化(波動方程式,モデル化)
13 1/15 偏微分方程式3 ・波動方程式の解法
・解の物理的な意味
・固有周期とモード形
14 1/22 期末試験
11/6は休講(芝浦祭期間)となります。