2003年十勝沖地震について
概要:
・気象庁マグニチュード(Mj)=8.0,モーメントマグニチュード(Mw)=7.9 のプレート境界型地震.
・1995年兵庫県南部地震(Mj=7.3,Mw=6.9)の約30倍のエネルギー(logE=1.5Mw+11.8から換算.Eは地震波エネルギー)
・兵庫県南部地震は活断層による都市直下型の地震であったために被害が甚大だったのに対し,今回は,都市と地震断層の間の距離が長いため規模の割りに被害は少なかった.
・津波による被害発生.最大4m?
・1952年十勝沖地震(Mj8.1)に比べ津波の規模は小さい.理由:@1952年にくらべ発生した場所の海底が浅かったことA低角逆断層だったため鉛直変位が小さかったこと,など
図1(a) 本震(4:50)★ |
図1(b) 余震(6:08)★ |
図2(a) 観測点番号★ |
図2(b) 地図 |
図3 HKD086の土質図★ |
HKD086
直別について 所在地: 北海道 釧路支庁 白糠郡 音別町字直別57-5 緯度: 42.8500N 経度: 143.8675E 標高: 32.00m 計測震度:6.35(K-netでの最大値) 震央距離:約130km 土質データ★ 深さ(m) N値 P波速度 S波速度 密度
(m/s)
(m/s) (g/cm3) ------------------------------------------------------------------ 1m
10
800 120 1.15
0m - 1.40m G
2m
3
800 70 1.36 1.40m
- 3.20m M
3m
9
800 70 1.49 3.20m
- 5.00m SF
4m
12
800 130 1.48 5.00m
- 6.00m SF
5m
11
1800 130 1.42 6.00m
- 6.80m G
6m
12
1800 130 1.40 6.80m
- 11.30m M
7m
3
1800 130 1.25 11.30m - 12.45m R
8m
2
1800 130 1.35
9m
3
1800 130 1.39
10m
5
1800 130 1.42
11m
18
1800 130 1.37
12m
50
1800 130 1.27 13m
14m
15m
16m
17m
18m
19m
20m |
図4 観測点HKD086の加速度記録 |
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図5 観測点HKD086の加速度応答スペクトル |
図6 観測点HKD086の速度応答スペクトル |
図7(a) 観測点HKD086における所要降伏震度スペクトル |
図7(b) 観測点HKD086における所要降伏震度スペクトル |
図7(c) 参考 兵庫県南部地震@神戸海洋気象台 |
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図8 2次元速度応答スペクトルと震源距離の関係 (HKD98とHKD086が大きく,HKD111,112,113が小さい値を示している.http://www.k-net.bosai.go.jp/k-net/の観測点地図で土質データとの関係を考えてみよう.) |
資 料:
(毎日新聞:http://www.mainichi.co.jp/eye/kushiroM8/feature/kako.htmlより)
(毎日新聞:http://www.mainichi.co.jp/eye/kushiroM8/feature/tunemi.htmlより)
謝 辞:地震記録および★印がついている図はK-NET@防災科学研究所よりダウンロードし,使用しております.地震計,地震記録などの維持管理等に携わられております方々に深く感謝申し上げます.
注 意:誤りも含め,不明な点がございましら下記までメール頂ければ幸いです.
作成日:2003/09/29(ver.1)
文 責:紺野克昭@芝浦工大土木